心霊探偵八雲9 救いの魂
№18 毎月1冊、本を読む
2月は「心霊探偵八雲9救いの魂」を読んだ。
少し飽きて、忘れていたシリーズだが図書館で目に付いたので借りてみた。
覚えているのはキャラクター設定くらいで、前作の細かいエピソードなどは忘れてしまっているが問題なし。とは言えお馴染みのキャラクターが以前よりはっきりキャラ立ちしていたので、シリーズ通してそれぞれが成長してきたんだなぁなどとしみじみ感じた。以前は少し鼻につくところがあったメインヒロインが、分別ある大人の女性になっていた(なりつつあった)ので、しらけることなく楽しめた。
読みやすさと、展開の速さであっという間の読了であったけれども、心に残る一行がところどころにあった。
人が人を救うなどただのエゴだ、とか
自分の力でどうにもならない現実に直面した時、人は神にすがりたくなる、とか。
ちょうどそういうことを考えていたときだったので。
私は強くありたいと願い、自分を叱咤しているけど、強さって何だろう?と読んでいる間中考えた。
私は早く自分を取り戻して、周りの大切な人たちの寂しさや悲しみに寄り添ってあげたいと思っていたけれど。
救いって何だろう?
寄り添っているつもりでいて、結局救われているのは私のほうじゃないんだろうか?
私のしていることはただの自己満足にすぎないのではないだろうか?
私のそういう迷いを同じように感じている彼らに、心が慰められたような気がしている。